新型コロナウィルスが引き起こす「引きこもり芸術鑑賞」中国をはじめ、各国で猛威を奮っている新型コロナウィルス。感染拡大を防ぐために、不要不急の外出を控える傾向が強まっています。けれど! 外出したい! 美術館に行きたい! でも行けない! という状況の中で生まれた苦肉の策をご紹介していきましょう。 臨時休館にまで追い込まれる美術館・博物館業界中国をはじめ、各国で猛威を奮っている新型コロナウィルス。新型コロナウイルス感染症の対策として、風邪症状や発熱などの症状がない人にも出来る限り対面での接触を控えるようにという「お願い」が厚生労働省から発表されました。この1~2週間の動向が、国内で急速に感染が拡大するかどうかの瀬戸際であると考えています。そのため、我々市民がそれぞれできることを実...27Feb2020article
空虚なニッポンで己を見つける「エゴオブスクラ東京 2020」北品川の閑静な住宅街に対面するように佇む、原美術館。その原美術館で開催されているのが、セルフポートレイト作品で知られる森村泰昌の「森村泰昌:エゴオブスクラ東京 2020 −さまよえるニッポンの私」(以下、「エゴオブスクラ東京 2020」)だ。 「闇に包まれた曖昧な自我」22Feb2020
朽ち果てる美しさを捉えた写真展「変わる廃墟展 2020」 廃墟をアート作品へと昇華した写真展「変わる廃墟展 2020」が東京と名古屋の2都市で開催。廃墟が有する朽ち果てていく儚さ、そして凛とした美しさを、全15組のアーティストの目線から捉える。廃墟のイメージが180度変わる、美しき廃墟たち20Feb2020NEWS
土井直也個展「新・虎の衣を借りて着る」 東京・根津にあるGallery KINGYO では、2020年2月11日(火)~2月16日(日)まで、土井 直也(どい なおや)の個展「新・虎の衣を借りて着る」を開催。gallery neo_が次世代アーティストを応援する共同企画第3弾として、新・入れ物作家である土井直也の作品が展示されている。 存在しない虎の衣を借りる狐たち 閑静な住宅街。この道で合ってんのかな…と思いつつも、辿り着いたのは大きなガラス戸が印象的なGallery KINGYO (ギャラリーキンギョ)。近づいて行くと、某ライダードラマの悪役のようなクリーチャーが姿を現す。15Feb2020展覧会作家紹介
【人、神、自然】人ならざる者の世界へようこそ真っ赤な顔の頭部に、不気味にこちらを覗く金色の目、翡翠に彩られた滑稽なクリーチャー。10もの瞳がこちらを見つめるポスター「人、神、自然ーザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界ー」(以下、「人、神、自然」)に惹かれて、マスク好きのあっちんBuuは上野の東京国立博物館に行って参りました。仮面少なくなくないですか…?2013年にリニューアルされた東洋館の2階。控えめなスペースに、カタール王室の殿下が収集したザ・アール・サーニ・コレクションの名品が並べられています。歴史的にも学術的にも価値のあるものが展示されていたのでしょうが、ポスターに釣られて足を運んだ私は正直「ふーん……」という感じ。お目当ての仮面シリーズは「第1章:人」...05Feb2020展覧会
【やなぎみわ展】女性とは。美とは。生命とは。「わたしは一日にあなたの国の人間たちを千人殺してあげましょう」 たわわに実った果実を投げつけてくる夫に向かって、女は声を荒げながら呪いの言葉を口走る。だから見るなって言っただろうがッ!漆黒の闇の中に、ハッキリと浮かび上がる紅い桃と、生茂る葉たち。植物の鮮やかさと夜の闇の対比で人目を引くのが、「やなぎみわ展 神話機械 MIWA YANAGI: Myth Machi」(以下、「やなぎみわ展」)のポスターです。冒頭の暴言は、同展ポスターを大きく飾る新作《女神と男神が桃の木の下で別れる》シリーズのモチーフとなった物語のセリフです。日本太古の神話がモチーフとなっている今作。妻の恐ろしい姿を目の当たりにして逃げ出そうとする夫・イザナギ...03Feb2020展覧会
【ゴッホ展】巨匠・ゴッホの大胆絵と弟・テオのイケボ鮮やかな色彩と、揺れ蠢くような強いタッチで人気のヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(尊敬を込めて以下、ゴッホさん)。毎年何かしらの展覧会で名前が上がる巨匠の作品が、今年は東京・上野と兵庫・神戸を訪れています。今回上野と神戸で開催される「ゴッホ展」では、《夜のカフェ・テラス》や《ひまわり》のような超代表作は登場しません。その代わりとは言っては失礼ですが、ゴッホさんが画家として活動した10年間を彼が残した作品とともに振り返ろう! という趣向のよう。画商や書店員、牧師とさまざまな職を転々としたゴッホさんが画家になることを決意したのは、27歳。それまで絵の勉強などしてこなかったゴッホさん、やはり最初は「??」となる作品が続きます。しかし、巨匠の若...02Feb2020展覧会
【未来と芸術展】ロボットが人間になるのか。人間がロボットになるのか。 “豊かさとは何か、人間とは何か、生命とは何か”という副題のもと、森美術館で開催されている「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」(以下、「未来と芸術展」)。タイトルから分かるように、人工知能やロボットなどの無機物との関わり方を人間の身体や衣食住といった身近なレベルで表現することで、人類の未来の在り方を問う展覧会です。02Feb2020展覧会
巨匠・ゴッホの挫折、挫折、挫折、希望……の伝道ものがたり独特のタッチと明るい色彩で、“情熱の画家”として名を馳せる、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ。《ひまわり》や《星月夜》、《夜のカフェテラス》などが有名で、そのどれもがうねるような筆跡の中で、煌々と明るい光を放ちます。美術史に大々的に名を残すゴッホですが、その画家人生は傍目に見ても悲惨なものでした。 「別れるなら死んでやる!」レベルの強迫的耳切事件02Feb2020作家紹介